今回は、特養での機能訓練指導員のお仕事紹介をします。
機能訓練指導員は、入居者様一人ひとりに合った機能計画を作成し、
身体機能の維持・向上を図るお仕事です。
機能訓練というと、リハビリテーションをイメージする方も多いと思います。
もちろん個別にリハビリを提供する方もいますが、
私は作業療法士という職業柄、日常生活動作への援助にも力を入れています。
よく言う「生活リハビリ」です。
主に食事やトイレなど、積極的に介護職さんと一緒に入居者様の支援をし、
やりすぎない介助を率先しています。
『できることはじぶんでしてもらう=生活リハビリ』です。
具体的な例で言うと、食事場面でスプーンをよく落とす、食べこぼしが多い、などの理由で
介助を受けている人に対して、自助スプーンの選定や座っている姿勢を見直して
安定した座位をとってもらう【シーティング】などを専門的な視点からアドバイスしていくことで、
介助でしか食べられなかった方が自分で食べられるようになります。
自分でできることを見つけて介入することで、
残存機能を活かした日常生活動作の自立につながっていきます。
柄の太いスプーンや介助箸など。個人に合わせて選定します。
さて、年齢を重ねてくると、体を動かすことが億劫になりますよね。
けど、体は動かさないと衰えていきます。関節も動かさないと固まっていき、
いろんな生活の面で支障がでます。
当施設では、ワンフロアに入居者様がいますので、体操の時間になれば、
周りの方の体操に取り組む姿を見て、自然と体が動いたり、自分もしてみようかな、
という気持ちになりやすいです。
そういう時間を提供することが機能訓練指導員の仕事の一つでもあります。
当施設には私の他に、鍼灸師の資格を持った方1名が勤務し、
足のマッサージや足浴などフットケアに尽力しています。
2名体制で機能訓練に取り組み、幅広く身体機能の維持向上を図っています。
これから寒くなり、冷えによる血流不良や寒さから身を守るための筋肉のこわばりなど
あらゆる不調が考えられるので、
今後も注意深く入居者様の様子観察を行っていきます。
目の不自由な方の歩行訓練の様子



