『開園30周年を迎えて』

松月園発行 松風第80号より抜粋いたします。

『開園30周年を迎えて』

社会福祉法人福岡光明会 理事長 田代由美

盲養護老人ホーム松月園が開園して、三十周年を迎えることができました。

これもひとえに、この施設にかかわり、支えてくださった、数多くの方々の

あたたかいご支援の賜物であると心より感謝申し上げます。

松月幸一先生と初代園長である田代浩司の教え子と生徒という絆から始まった

この施設は、たくさんの縁を結びながら、ここまで歩んで参りました。

 今では数えきれない数多の縁が張り巡らされ、それはまるで大樹の枝のように

松月園を優しく覆っています。その枝に隅々まで茂る葉は、過酷な日差しや

容赦のない風雨から私たちを守り、隔たる傘となり、穏やかな生活を

与えてくれているのです。そしてその枝の先には宝珠のごとき笑顔の果実が

たくさん実りました。その中にはもちろん、松月先生や初代園長の笑顔も

あるでしょう。どの笑顔も私には忘れがたく大切です。

さらにこれからも実り多きことをお祈りいたします。